
働いていた頃の私は、給料が入るたびに服や外食にお金を使い、25日が給料日なのに月末にはもう次の給料日を待ちわびていました。クローゼットは私の服でいっぱい。それなのに「着る服がない」と、出かける前に着ては脱ぎ捨てを繰り返し、出かける時間ギリギリまで悩む日々でした。
買っても満たされなかった理由
ハンガーに掛けきれないほど服があるのに、SNSや雑誌を見るとまた新しい服が欲しくなってしまう。買えばその時は満足するけれど、すぐに「この服に合う靴が欲しい」などと次に買う理由を見つける。気づけば、買い物が“癖”になっていました。
そんなときに出会ったのが、地曳いくこさんの著書『服を買うなら、捨てなさい』(幻冬舎)。ページをめくるたびに「これは私のことだ」と胸が痛くなりました。おしゃれを楽しむつもりが、いつの間にか“おしゃれの呪い”にかかっていたのです。
モノを減らすことで見えてきた「本当の豊かさ」
本をきっかけに、「バリエーションはいらない」「自分に似合う服があれば十分」と思えるようになり、少しずつ手放していきました。サイズアウトした子どもの服や使わなくなったおもちゃもリサイクルへ。
モノを減らすという行動は、単なる片づけではなく「自分と向き合う作業」でした。自分が着たくて選んだ服だと思っていたものが、人に見せるためのものだったり、被らないようにであったり、見栄で持っていた服の多かったこと!どんな服を着たいか=どんな自分でいたいか。服選びを通して、自分の価値観を見直すことができました。
モノを減らすと、お金と心に余裕が生まれた
クローゼットを見直してからは、服の数が減った分、選ぶ時間も短くなり、朝の支度が本当にスムーズになりました。鏡を見ずとも似合うことがわかる安心感は計り知れません。そして自分が好きで似合うものしかないので、同じような組み合わせが続いてもまったく気にならないのです。買い物の頻度も減り、自然とお金が貯まるようになりました。服を増やす真逆の行為が
服を増やす真逆の行為が、こんなにも自分を自由にしてくれるなんて——。モノを手放すことで、“今ある幸せ”に気づけるようになりました。
まとめ:モノを減らすことは、自分を見つめ直すこと
『服を買うなら、捨てなさい』は、単なるファッション本ではなく、「これまでとこれからを見直す一冊」でした。モノが多いほど幸せになれると思っていた私に、「豊かさとはシンプルであること」を教えてくれた本です。


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