
今回のテーマは、つい面倒で後回しにしがちな「保険の見直し」についてです。
これまで我が家は通信費や光回線、車など、“実際に使っているもの”を見直してきましたが、保険は少し性質が違います。保険に入っているからといって、生活するうえで何か便利になったとかそういったことはありません。
でも、事故にあって亡くなってしまったら?病気やケガをして入院したら?
何かあったときに困るし、不安だから入っている。
この“漠然とした不安”こそが、私が保険に入り続けてきた理由でした。
🔸保険見直し前に我が家が入っていた保険
| 保険の種類 | 内容・金額 |
|---|---|
| 学資保険(1人分) | 16,620円/月 |
| ドル建て終身保険 | 約10000円/月※ |
| 医療保険(夫・妻・子ども) | 合計約10,200円/月 |
| 自動車保険(自賠責+任意) | 約50,000円/年 |
| 火災(地銀住宅ローン35年に上乗せ)+地震保険 | 約47,000円/年 |
※ドル建て終身保険は毎月約100ドル支払い。為替によって支払い額が変動するため、総支払額を加入期間で割った平均額で算出。)
合計すると、毎月の支払いは約45000円、年間では約540000円も支払っていたのです!総支払額を知りゾッとしました。この金額を当時の私に教えたい…。
🔸なぜ保険に入ったのか?
- 「病気になったら働けなくなるし、治療や入院費もかかるから」と医療保険に加入。
- 子どもが生まれた頃、「もし自分が亡くなっても家族にお金を残せるよ」と夫が友人に勧められ、ドル建て終身保険に加入。
- 「子どもは怪我をするし、事故に会うかもしれない。お友だちの物を壊すかも。」と子ども保険に。
- クレジットカード会社からのDMで、無料ならお得と思い加入した医療保険。気付けば2年後から500円/月✕2人かかっていた。
- 住宅ローン契約時に地銀指定の火災保険に加入。加えて地震も多いからと地震保険もプラス。
- 「子どもが生まれたら学資保険に入るもの」という思い込みから学資保険へ。
…今思えば「入っていれば安心」「みんな入ってるから」という理由で契約していました。
🔸どのように見直した?
- 実際に死亡した場合や手術、入院をした場合、どれだけお金がかかるのか調べた
- 遺族年金や遺族厚生年金、公的保険(高額療養費制度・医療費助成制度など)がいくら出るのか確認した
お金を体系的に学びたいと思いFP3級を取得。勉強をする中で公的保証の手厚さを知りました。
高額療養費制度では、自己負担額が一定額を超えた分は返金されます。
近年では入院日数も短期化しており、民間の医療保険がなくても貯蓄で十分対応可能と判断。
結果、我が家では次のように見直しました。
- 医療保険 → 不要と判断しすべて解約(公的保険+貯蓄で対応)
- ドル建て終身保険 → 遺族年金、遺族厚生年金と貯金で対応。また為替リスクと利率、保証内容にも疑問を感じ解約
- 火災・地震保険 → 引っ越しに伴い解約。賃貸用の年4,000円プランに変更
- 自動車保険 → 車を売却、バイクのみに
- 学資保険→満期を迎え終了
いざ解約をしようと決めても、「解約した後病気がわかったら?けがをしたらどうしよう…」という不安が頭をもたげてきて、解約を躊躇してしまいます。
そんなとき、我が家がとった対策は2つ。
①ドル建て終身保険→満期までの残年数で元本割れの可能性あり。そこでこれまで支払ってきた額と今解約したらもらえる解約返戻金の額を問い合わせました。円安の影響もあってか、夫が加入していた保険は、支払ってきた金額よりも解約返戻金のほうが上回ることが判明!解約に渋っていた夫も、「それなら!」と一気に解約に舵を切ることができました(笑)。
②医療保険→一番解約に対し、心理的ハードルが高かったのがコレ。「せっかくこれまで入ってきたのに、解約した途端病気がわかったら?事故にあったら?」とういう不安が頭をもたげてくるのです。そこで毎年受けている健康診断に加え人間ドックを受け、異常がないことを確認できると安心でき、解約する心理的ハードルがぐっと下がりました。
🔸現在加入している保険
- 火災保険(個人賠償責任保険1億円付き):年4,000円
- バイク保険(自賠責のみ):年約7000円
結果、保険料は年間で約11000円(月に換算すると約920円)になりました。
解約前と比べると年間で約530000円(月に換算すると約44000円)の節約に!心配していた「もしもの不安」も、知識を得ることで自然と消えていきました。
🔸見直して感じたこと
不安を埋めるために入っていた保険。
でもこの状態は言うなれば、暗闇の中で見えない敵におびえているようなもの。
だからこそ、灯りをつけて敵の正体をはっきり見てみましょう。
不安を抱いている”その状況”になった時、”実際にいくらかかるのか”を知ることで、どのように備えればよいか見えてきます。
「不安の正体」を知らなければ、いくら保険に入っていても安心できません。そしてせっかく入っていても補償額が不足していれば元も子もありません。
我が家は小学生から大学生まで3人の子どもがいます。子どもたちが成人するまでにかかる費用と、家計を支える夫が亡くなったり働けなくなったことを想定し、公的保障でカバーできる金額と不足分は貯金で補えると判断し、生命保険には入らない選択をしました。しかしもっと子どもが小さければ入る必要があったかもしれません。
また医療保険を解約したことで、病気にならない、事故に合わないよう、日常生活でも注意するようになりました。基本自炊で、野菜を多めにして肉や魚などのタンパク質をしっかり取る。早寝早起き。毎日歩く。お酒を飲まなくなった。時間に余裕を持って出かける。
保険を解約したことで、健康に一層気をつけるようになり、以前より体調も良くなったと感じています。
下にも書きましたがご家庭によって状況は様々で、必要な保険も変わってきます。
まずは公的保障について調べてみてください。きっと気持ちが楽になると思います。
次回は固定費節約のラスボス、家の見直しです!どうぞお楽しみに🌼
【免責事項】
本記事は、筆者がFP3級で学んだ知識と、実際の家計見直し体験をもとに執筆しています。内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の保険・金融商品・サービスの勧誘や推奨を行うものではありません。
各ご家庭の状況や契約内容により最適な選択は異なります。
ご自身の家計状況や公的保険の仕組みを正しく理解した上で、今の生活に本当に必要な備えを考えることをおすすめします。


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